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日本動脈硬化学会 動脈硬化性疾患診療GL2007年度版を報告

記事:Japan Medicine
提供:じほう

【2007年2月7日】

脂質異常症で診断基準と管理目標を明示

日本動脈硬化学会は4日、「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2007年度版」をまとめた。ガイドライン(GL)では、主要冠危険因子を持たない低リスクの患者には、生活習慣の改善を中心とした治療が重要とのメッセージを強く打ち出した。また、診断や治療の指標として従来用いられた総コレステロールを外し、LDL-コレステロールで表記することにした。なお今回の改訂で大きな数値の変更はなく、二次予防におけるLDL-コレステロールの管理目標値は100mg/dL未満とした。帝京大医学部内科の寺本民生教授(動脈硬化診療・疫学委員会委員長)が同日福岡市で開かれた第7回動脈硬化学会教育フォーラムで報告した。

 07年度版GLの中で、02年度版からの主な変更点は、<1>各章ともエビデンス・推奨レベルを付けたステートメントを設置<2>「高脂血症の診断基準」を「脂質異常症の診断基準」に変更<3>診断基準・管理目標値の表から総コレステロールを割愛し、LDL-コレステロールで表記<4>患者カテゴリーを一次予防と二次予防に区別し、一次予防を低リスク、中リスク、高リスクと分類<5>生活習慣の改善の中で禁煙対策・肥満対策を重視?など。

 今回のGLの改訂では、エビデンスレベルや推奨レベルを記した。これは、日本人を対象に約5万例の追跡調査を実施した「J-LIT」や、スタチンのランダム化比較試験「MEGA Study」、イコサペンタエン酸(EPA)の効果をみた「JELIS」などのデータが集積されたことによる。

 07年度版GLでは、各章ごとに示したステートメントに、A-Cの3段階のエビデンスレベルを示したほか、推奨段階をクラスIからIIIに分類した。なお、クラスIIはどちらかというと有効性・効果があるIIaと、有効性や根拠が乏しいとするIIbの2段階に分けた。

薬物療法の開始基準を明記

 従来の「高脂血症の診断基準」については、「脂質異常症の診断基準」に表記を改めた。リスクが高いとされる低HDL血症を表現するのが難しいためで、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセライド血症の3種類に分類。脂質異常症の診断基準は、LDL-コレステロール値=140mg/dL以上、HDL-コレステロール値=40mg/dL未満、トリグリセライド値=150mg/dL以上(いずれもエビデンスレベルC)。一方、脂質異常症の管理目標については、二次予防においてはLDL-コレステロール値=100mg/dL未満、HDL-コレステロール値=40mg/dL以上、トリグリセライド値=150mg/dL未満(いずれも推奨レベルI、エビデンスレベルB)とした。

 診断基準と薬物療法の開始基準は異なることも明記。薬物療法の適応に関しては、一次予防で3-6カ月間、生活習慣の改善を行ったにもかかわらず、LDLコレステロール管理目標値が達成できない場合に、リスクの重みに応じて考慮する。

 高血圧や糖尿病、喫煙などの危険因子も勘案し決定されるべきであるとした。

 具体的には、主要冠危険因子を持たない低リスク群には、生活習慣の改善を基本治療とする。その一方で、危険因子を複数持つ患者や脳梗塞などを合併している症例には、生活習慣の改善に加え、薬物治療を考慮する必要があるとした。

  全体像をまとめた「本ガイドラインの要約」は、英訳も行われているという。本GLは、今春にも発行される見通しだ。


 
 
 
 
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