便秘でも大腸がん心配なし 厚労省研究班が調査
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【2006年12月20日】
便通が2-3日に1回と便秘がちでも、大腸がんになる危険度は特に高まらないとの調査を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)が20日発表した。
便秘だと大腸内に有害物質がたまり、がんになりやすいのでは?との心配が否定された形だ。便通が1日2回以上と多くても、危険度は変わらなかった。
研究班は、全国6府県で40-69歳の男女約6万人を1993年から平均約7年追跡。その間に479人が大腸がんになったが、便通の回数や状態とがんの発症に関係があるかを調べたところ、週に2-3回の人も、日に2回以上の人も、毎日1回の規則的な人と比べてがんの発症の危険度に差はなかった。
研究班の大谷哲也(おおたに・てつや)群馬大助手は「便通が週に1回しかないような重い便秘や、ずっと下痢が続く場合は、がんだけでなく別の病気の可能性もある」として医療機関の受診を勧めている。 |