南天は「ノド」に効く・武蔵野大などが研究結果
記事:日経産業新聞
提供:日経産業新聞
【2007年3月19日】
武蔵野大学とノエビア子会社の常盤薬品工業(大阪市、大倉尚社長)の研究グループは、南天の実のエキスが気管の平滑筋の収縮を抑制する作用を持つことを発見した。せきは平滑筋が収縮することで起こるため、せきなどの症状緩和に使える可能性がある。成果は日本薬理学会で発表した。
研究チームは平滑筋がカルシウムの作用で収縮する可能性に注目、モルモットの気管の平滑筋を使ってシャーレの中で実験した。2つのシャーレのうち片方に南天のエキスを入れておき、後からカルシウムを加えたところ、エキスの入った平滑筋は入っていないものに比べて収縮する割合が小さかった。エキスの濃度が高いほど収縮率は低く、最も濃度の高いものはなにも入れないものに比べて10%程度しか収縮しなかった。研究チームでは今後、生きた動物を使った実験を進めていく予定。 |