「希望の治療」は3分の1 医師の認識と大きな隔たり
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【2007年3月30日】
医師の76%は、治療の選択に患者の希望が生かされていると思っているのに、一般の人でそう思うのは37%にとどまる、とのアンケート結果を堀正二(ほり・まさつぐ)大阪大教授(循環器内科学)が29日、発表した。
堀教授は「大きなギャップがあり、ショックだ。医師と患者のコミュニケーションが不十分なことを示す」としている。
4月に大阪で開催する日本医学会総会に向け、同会のホームページなどでアンケート。医師約5400人、そのほかの医療従事者約2100人、一般の約1万9000人が回答した。
治療選択に患者の希望が生かされていると思う割合は、医師以外の医療従事者も42%にとどまった。
日本の医師数について約7割が「不十分」と回答。小児科や産科、麻酔科、救急医療の医師不足に対する対策として、医師の43%が「報酬を上げる」を挙げたが、一般の人の回答では「強制的に医師を配置する」の36%が最も多かった。
総会最終日の4月8日にシンポジウムで報告、議論する。 |