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ベータカロチン錠が眼に有用でない可能性

提供:WebMD

【2007年3月14日】

Miranda Hitti
WebMD Medical News
Reviewed By Louise Chang, MD

ベータカロチン錠が加齢性黄斑変性(AMD)を予防してくれるものと期待しないほうがよい。

ベータカロチン錠を12年間服用している健常男性において、AMDを含む加齢黄斑症(ARM)が発症する可能性は、ベータカロチン錠を服用していない男性とほぼ同等であったという新しい研究の結果が、『Archives of Ophthalmology』に掲載された。

米国において、AMDは失明の原因の第1位であり、1300万人以上の米国人が罹患している。この疾患は55歳未満の人ではまれである。

AMDは網膜の一部である黄斑に生じる疾患である。この黄斑の働きによって、読む、テレビを見る、運転する、縫う、その他の焦点を絞った正確な視力を要する作業を行うことができる。AMDは黄斑に徐々に損傷を与える。

ビタミンと視力の研究

この新しい研究は、研究開始時の年齢が40˜84歳の外見上健康な米国の男性医師約22,000例を対象として実施された。

ブリガム女性病院(ボストン)予防医学部門のWilliam Christen, ScDを含む研究者らは、男性を2つの群に無作為に分けた。 .

一方の群の男性は、ベータカロチン50mgを含有する錠剤を隔日服用した。他方の群の男性は、ベータカロチンを含有しないプラセボ錠を服用した。

これらの男性を12年間追跡した。追跡期間中、大部分の男性が錠剤の服用を遵守した。男性は、毎年、病歴を更新した。

研究では、男性に眼の検査を行う必要はなかったが、研究者らは、報告されたARMの診断の確認を試みた。

研究結果

試験終了時、ベータカロチン群の男性162例およびプラセボ群の男性170例にARMの発症が認められた。2群間の差は非常に小さかったので、偶然によるものであった可能性がある。

試験期間中、プラセボ群の男性は、自分自身のビタミン剤を服用したければ、服用してもよかった。プラセボ群の男性のほぼ6%がベータカロチンを含有するビタミン剤を服用した。これが試験結果に影響することはなかったものと思われる、と研究者らは述べている。

Christen氏らが男性の年齢と他のリスク因子で補正した場合にもこの知見は有効であった。
 ベータカロチンサプリメントの長期使用によって、ARMの発症のオッズは上昇もせず、低下もしない、と研究者らは結論付けている。

 

Christen, W. Archives of Ophthalmology, March 2007; vol 125: pp 333-339. WebMD Medical Reference: "Understanding Macular Degeneration -- the Basics."

 
 
 
 
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